睡眠中のよだれを改善するポイントは鼻呼吸?
朝起きると、枕やシーツ、口の周りによだれの跡をみると、何だか情けない気持ちになりませんか?
子どものよだれは可愛らしく感じられても、大人のよだれは同じようには感じられません。
よだれとは、睡眠中に唾液が口の外に出たものです。
普段、口の中にある唾液がどうして、口の外に出てしまうのでしょうか?
これは、睡眠中の口呼吸が原因です。
口呼吸を改善することで、よだれを防ぐことができます。
ここでは、睡眠中のよだれの原因、つまり口呼吸の原因とその予防策をご紹介します。
口呼吸になる原因
口呼吸になる原因は、2つあります。
1つ目には、口の周りの筋肉が弱まっていることです。
口の周りの筋肉が弱まると、口を閉じたまま維持することができなくなるのです。
筋肉が弛緩したままになり、口が開いてしまいます。
口が開くと、口から呼吸しやすくなってしまうのです。
2つ目には、鼻呼吸の空気の通り道が狭まっていることです。
通常は、人は鼻呼吸で呼吸しています。
口を閉じていても、鼻から呼吸できるのです。
ですが、なぜ睡眠中に鼻呼吸が口呼吸になってしまうのかという疑問の答えが、この原因にあります。
空気の通り道、つまり気道が狭まる要因は、いくつかあります。
たとえば、風邪やアレルギーにより鼻づまりがあることは、鼻内部の通り道が塞がっている状態です。
また、枕が高すぎても気道は喉のあたりで狭まっています。
このように、気道が狭まり、鼻呼吸が妨げられていることで、鼻呼吸が口呼吸になりやすくなるのです。
口呼吸による影響
口呼吸になると、睡眠中によだれが出てしまう以外にも、健康上の弊害があります。
たとえば、口呼吸になると、口の中が乾燥してしまいます。
乾燥すると、免疫力低下、口の中の細菌繁殖を増やしてしまうのです。
細菌が増えることは、口臭にもつながります。
唾液によって口の中が保湿されている状態を保つことが、免疫力の維持、細菌繁殖予防になります。
そのため、口呼吸よりも鼻呼吸することは、よだれを防ぐ以外にも多くの効果が得られます。
口呼吸から鼻呼吸にするために
では、口呼吸を防ぐにはどうすればよいのか、その具体策についてご紹介します。
まず、口の筋肉を強化するために、食事中の咀嚼回数を増やすことをお勧めします。
よく噛んで食べることは、食べ物の消化を良くするだけでなく、口の周りの筋肉を使うため、筋力トレーニングになります。
日頃から噛むことを意識していれば、特別な対策はしなくても自然と口の周りの筋肉が強化されるはずです。
次に、鼻からの気道を確保するために、睡眠時の体勢を工夫することです。
特に大切なのは、枕の高さです。
枕が高すぎると、気道が狭まってしまいます。
枕を自分の体に合わせたものにすることをお勧めします。
そして、寝相もうつ伏せでなく、仰向けや顔を横に向けるなど、体に空気を取り込みやすいような体勢にするといいでしょう。
そして、普段から鼻呼吸することを意識してみましょう。
睡眠中は、意識的に気をつけることができませんが、起きている時は呼吸方法を意識的に変えることができるはずです。
鼻呼吸を普段からすることで、口を閉じる筋肉を使えますし、気道を確保する体勢を維持するための筋肉を使うことができます。
まとめ
このように、睡眠中のよだれは口呼吸を改善することで、防ぐことができます。
そして、この改善方法はだれでも行うことができます。
普段から鼻呼吸する、よく噛んで食事をする、自分に合った枕を使うなど、日常生活でのちょっとした工夫です。
簡単なことですが、これらに気をつけることで、いつのまにか朝起きた時の表情は、きっとスッキリとした表情に変わっているでしょう。