幸福な人生のためにお風呂は欠かせない?!
お風呂はお好きですか?
好きだけどなかなか時間がなくて、ついシャワーで済ませてしまっている人も多いかも知れません。
しかしお風呂は健康のために良いだけでなく、心を豊かにし幸福感をもたらすと言われていることをご存知ですか?
もしかするとシャワー派の人はせっかくの幸福感、逃してしまっているのかも知れません。
お風呂による幸福感
湯船に浸かることで体温が高まり免疫効果がアップするなど健康に対するメリットや、アロマオイルを入れて心を落ち着かせるなど精神的なメリットについてはここでは割愛し、幸福感とお風呂の関係についてご紹介したいと思います。
お風呂に入ることによる幸福感向上効果の裏には、科学的なメカニズムがちゃんあるのです。
日本人は大のお風呂好きと言われていますが、湯船に浸かることでの幸福感を無意識にも認識していたのかも知れません。
湯船に浸かったら、なんだかスッキリとしたという幸福感を体験したことは誰でもあると思います。
しかしそれは汗や汚れをキレイに落としたことによるスッキリ感ではなく、そこには3つメカニズムがあったのです。
湯船に浸かることによる幸福感向上のメカニズム
温熱効果
暖かいお湯に浸かることは当然、血流がアップし血行が良くなります。
酸素や栄養を含んだ血液が体中をくまなく駆け回ることで、血液の中に溜まっていた老廃物や二酸化炭素は排出され体の隅々まで血液が行き渡ります。
つまり血液は老廃物などでドロドロしていた状態からサラサラになるのです。
入浴時間という短い間にそんなに大きな変化が起こるわけですから、わたしたちは理由が分からなくても「なんだかすっきりしたな~」と幸福を感じることは当然かも知れません。
これは湯船に浸かるという行為がなければ体験できないことなのです。
この温熱効果は血液をサラサラにし、血行を良くするという健康効果も当然ありますが、このようなメカニズムでスッキリしたという幸福感につながるのです。
静水圧効果
お風呂に入ったときに、「ふ~っ」という声や息が漏れることがありませんか?
これは湯船に入ってストレスを解消しているとも言われていますが、実はそれだけではありません。
特に湯船に入ってすぐに、この「ふ~う」という息もれが出るのではないでしょうか。
これは湯船に入ったときに、おなかなどの内臓が湯船の水圧で縮む静水圧作用によるものなのです。
つまり湯船に入るだけで、お風呂のお湯による全身マッサージが始まります。
その優しいマッサージによって、末端に滞っていた血液や体液が心臓に戻されていきむくみも解消します。
それと同時に体全体がスーッと軽くなったような爽快感を感じることができるのです。
「ふ~っ」と息を吐いたときは幸福感を感じているのです。
もしかするとサルやカピバラのように温泉が好きな動物たちも、この幸福感をちゃんと知っているのかも知れませんね。
浮力効果
湯船の中では浮力があることは誰でも知っていることだと思いますが、肩まで湯船に浸かった場合の体重は実際の10分の1になり、例えば体重50キロの人ならたったの5キロになるわけです。
つまり今まで全身の体重を支えていた、さまざまな部分は湯船に浸かると一気に開放されます。
特に首、背骨、腰、膝、股関節、足首、肩など、全身の関節や筋肉が一瞬で開放されるのです。
この状態によって全身リラックス状態になるのは当然と言えば当然です。
湯温による幸せ感
わたしたちは朝になると「さあ、これから頑張るぞ」と思えるからこそ、気持ちよく1日のスタートを切ることができ、ここにも小さな幸福感があります。
もし朝から「あーあ、疲れたな~」という状態であれば、朝からこの日は辛い1日となるでしょう。
また夜リラックスして眠りたいと思っているとき「あ~、まったりしてきたな~」という気持ちになれば幸福ですが、早く寝たいのにギンギンに目が冴えてしまえばとても苦しいことではないでしょうか。
つまりその状況に合ったタイミングで「頑張るぞ~モード」や「まったりお休みモード」にならなければ、わたしたちは幸福感を感じることはできません。
当然、普通の状態であれば朝は「頑張るぞ~モード」になり、夜は「まったりモード」になりますが、わたしたちはその日の体調やストレスなどによって、これが反対になってしまうことが多々あります。
そこでお風呂を上手に利用すると、それぞれのタイミングに合った幸福感を感じることができるのです。
42度以上の熱めのお湯は交感神経を優位にし、体を戦闘モードにしてくれるので、朝なのに「まったりモード」の人は、朝に熱めの入浴をすれば「頑張るぞ~モード」になります。
逆に夜なかなか「まったりモード」にならない場合は、38~41度程度の温めのお湯に浸かることで副交換神経が優位になり「まったりモード」になることができるのです。
ただしスムーズな睡眠のためには、睡眠時間の30分~1時間前までにお風呂から上がることが必須となります。
幸福感を高めるお風呂の入り方
湯船から出るタイミング
湯船に入っていて顔に汗がにじんできたら、それが湯船から上れという体からのサインです。
それ以上入っていると逆に体に負担を掛けてしまうので注意しなければなりません。
体を洗ったりシャンプーなどをして、一度湯船から出るようにしましょう。
大体42度以上の熱めのお湯なら約10分以内、40度ぐらいの温めのお湯なら約10~15分程度で汗がにじんできます。
上手な入り方は、上手な上がり方とも言えるのです。
全身浴がおすすめ
温熱効果や静水圧効果を最大に生かすためには、肩までしっかり浸かる全身浴がおすすめです。
ただし全身浴は心臓や呼吸器に負担がかかるので、もともと心臓や呼吸器に疾患を持っている人などは避けるようにし、できるだけ浴室を暖めて心臓の下まで浸かるようにしましょう。
まとめ
幸福感と言っても欲しい物を購入したときや、何かを達成したときの感覚とは違い、はっきり自覚できない場合もあるほどのデリケートな幸福感というものがあります。
あまりにも毎日感じる小さな幸福感は実感が少なく、それが得られなくなったときに初めてその有り難さに気付くことも。
例えて言えばお風呂に浸かる幸福感とはそんな小さな幸福感ですが、これを毎日のように得られていると心は安らぎ、ストレスも自然に解消することがたくさんあるのです。
あらためてお風呂による幸福感を噛みしめてみませんか?